私は7月からとある飲食店でアルバイトをしている。少し遠いところで働いていた。家の扉を開けてから「出勤」と打刻するまで1時間とちょっとかかる。個人的には10分くらいが理想だった。
電車に5分揺られ、バスに10分揺られお店に辿り着き、30分かけて着物に着替える。(最初は冗談抜きに着付けに1時間かかっていた)インの1時間前に更衣室にいなければ間に合わない、みたいな感じだった。でも私の場合、省くとこは即座に省いてしまったので最短10分で着替えたこともある。
交通費は全額支給じゃないし、私以外みんな自転車で来てるし、みんな実家暮らしだし、なんか他店と比べて時給が低いし、で、遠いからとの理由で店長に転勤の相談をした。大忙しの年末年始はいてほしい、それ以降の移動ならエリアマネージャーに相談する、と言ってくれたのでルンルンで承諾した。
このお店では本当に、人に恵まれすぎていた。同期はたくさんいたし、1回生も今では6人になっていたし、学生バイトは仲良しですごく楽しくて、主婦さんも面倒見の良い、楽しい人が多かった。加えて店長も事情をよく理解してくださる方で、私のことは両親から預かっているって認識でたくさんお世話になった。料理長や副料理長、デシャップの方でさえ、私は大好きで、厨房関連の方々ともたくさん笑いながら働いてきた。個々の常連さんとも話ができるようになっていて、またいらしたんですね!なんて声を掛けられるようになった。
年末年始の繁忙期には馬鹿忙しかったけど6連勤を終えて、前の店舗とはさようならした。
最終日は店長の誕生日だったので店長はお休みでした。残念っ!!
もともと住まいの近く?(と言っても少し距離があるけれど)の店舗に移動したかったのだが、たまたまエリアマネージャーの方からこっちの店舗に移らないか?との話をいただいた。そのお店ではコロナの影響を最大限に受けていて、人手が足りないとの状況だった。時給も上がるし、人も足りてないし、どうだろう?って。
時給が上がるのは万々歳だったが人手が足りていないって聞いて、役に立ちたい!そう思った自分がいたのは間違いなかった。(少し美化しすぎたかもしれないけど、実際に応援要員としてそのお店で働いたとき、ここで働きたいと強く思った)
私がもともといたお店はファミリーのお客さんが多く、割とゆったりとしたところだったが、これからのお店はオフィス街にあり、接待とかで使われるようなオジサン率高めなお店で、割とせかせかとしていた。(2軒目にいくから何時まで、とか接待とかでピリピリしてるから早く飲み物もっていかないと、とか)でもお酒が入ってしまえばこっちのもんで、会社のお金を使っているのもあってか、気が大きくなったオジサンたちはたくさん話をしてくれて、たくさん注文してくれて、どんどん金額が大きくなるし、色んな経験談とかお話を聞かせてくれる。個人的にはオジサンと話すことに対してそこまで抵抗がないから、というかむしろ得意だから、無言でいられるよりずっといい。
確かに前のお店での人間関係は本当に良好で、同期は最高で、「バイト先の人」だけでは収まりきらないほど大好きな人たちで、そんな人たちと離れるのは少し寂しかったけれど、新たな環境に身を置いて、また一から人間関係を作っていくってところに関してはワクワクでいっぱいだ。
これから新しい着物に身を包んで、新しい環境の中でどんどん成長していけたらなって思う。学びのあるバイトって楽しいねすごく。